about love アバウト・ラブ/関於愛
2005年 11月 25日
次は、京極弥生座で「青空のゆくえ」「乱歩地獄」とセットで観た作品。別料金ですが。
日本と中国、日本と韓国、日中韓など共同製作をこの頃見かけます。音楽もしかり。これからの作品において、新しい観点を見つける好機かもしれないですね。
「about love アバウト・ラブ/関於愛」
東京、台北、上海を舞台に、留学生と現地に暮らす異性との出会いを描いた作品。
言葉が通じない者同士のコミュニケーションを中心軸に、「知り合うための努力、すれ違う思惑、気がつかない想い」がそれぞれの作品で語られる。
若手俳優が主演するというのが今回のミソでもあります。というのも今回の出演者にあの伊東美咲が・・・っ!! 「海猫」で散々なスクリーンデビューをはたし、テレビ版「電車男」でも、お人形さんが話すようなイメージしかなかったあの俳優(?)が再度銀幕に登場。
また、今度「ハチミツとクローバー」に出演が決まっている加瀬亮。彼は真山役で出るらしいが、どんなキャラなのか?「スクラップ・ヘブン」を見逃したのでここで確認。
個人的には上海編が一番好きでした。届かない想い、伝わらない気持ち――。そのひたむきな視線を送るリー・シャオルーに参った。少し鬼束ちひろに似てるような気がする。ボーっとしているようだけど、相手を見詰めるときの目が強い。作品によく合った俳優さんです。
彼の行動を真似してしまうユンの姿がとても印象的です。パーマをかけて彼に見せに行くところなんてもう、いじましいというか。
ラストの「愛してる」はどうにも切なかった。修平とユンの対照的な表情といったらない。また、愛してくれた人のいた場所に戻った修平のたたずまいも胸に迫ります。
最もラブストーリーらしい作品ですね。感情移入もしやすい。
作品としては台北編が最もよかった。言葉が通じ合わず、何とか近づこうとする姿が細かく描かれています。それに加瀬亮がいい味出していた。西島秀俊のキャラに似てる。際立ったカッコよさというより、雰囲気から魅力がにじみ出るような人ですね。長身も大きなポイントか。
そして東京編。伊東美咲は今回はよかったと思います。あまり違和感を感じなかった。なぜなら、ほとんど台詞がなかったから。今まで棒読みの台詞がはさまれたから台無しになってたんだということがわかりました。役作りがしっかりしていれば、彼女はもっと良くなるような気がします。ストーリーもラストで冷や冷やしたけど、納得の結末でした。
タイトルが「愛について」ですから、ラブストーリーを作っているわけではないようです。そこに至るまでの過程を描く、というのは、従来の"男女といえば・・・"というベタベタさがなくてかえって新鮮で、爽快でもあります。省略したことで余韻を残してくれますし。
お互い文化、言葉の違う場所で育った二人、というアイデアが印象的です。国際関係で両国間についてどうこう言われている時期にこういう作品が出るのは、いい兆候だと信じたいですね。「愛について」というと、根本的な視点で「二人」の関係を問い直す、とても現実的なアプローチにも思えます。その上で若手の俳優を使ったのは正解かも。
オススメ!というほどではないですが、観ても損はしません。
日本と中国、日本と韓国、日中韓など共同製作をこの頃見かけます。音楽もしかり。これからの作品において、新しい観点を見つける好機かもしれないですね。
「about love アバウト・ラブ/関於愛」
東京、台北、上海を舞台に、留学生と現地に暮らす異性との出会いを描いた作品。
言葉が通じない者同士のコミュニケーションを中心軸に、「知り合うための努力、すれ違う思惑、気がつかない想い」がそれぞれの作品で語られる。
若手俳優が主演するというのが今回のミソでもあります。というのも今回の出演者にあの伊東美咲が・・・っ!! 「海猫」で散々なスクリーンデビューをはたし、テレビ版「電車男」でも、お人形さんが話すようなイメージしかなかったあの俳優(?)が再度銀幕に登場。
また、今度「ハチミツとクローバー」に出演が決まっている加瀬亮。彼は真山役で出るらしいが、どんなキャラなのか?「スクラップ・ヘブン」を見逃したのでここで確認。
個人的には上海編が一番好きでした。届かない想い、伝わらない気持ち――。そのひたむきな視線を送るリー・シャオルーに参った。少し鬼束ちひろに似てるような気がする。ボーっとしているようだけど、相手を見詰めるときの目が強い。作品によく合った俳優さんです。
彼の行動を真似してしまうユンの姿がとても印象的です。パーマをかけて彼に見せに行くところなんてもう、いじましいというか。
ラストの「愛してる」はどうにも切なかった。修平とユンの対照的な表情といったらない。また、愛してくれた人のいた場所に戻った修平のたたずまいも胸に迫ります。
最もラブストーリーらしい作品ですね。感情移入もしやすい。
作品としては台北編が最もよかった。言葉が通じ合わず、何とか近づこうとする姿が細かく描かれています。それに加瀬亮がいい味出していた。西島秀俊のキャラに似てる。際立ったカッコよさというより、雰囲気から魅力がにじみ出るような人ですね。長身も大きなポイントか。
そして東京編。伊東美咲は今回はよかったと思います。あまり違和感を感じなかった。なぜなら、ほとんど台詞がなかったから。今まで棒読みの台詞がはさまれたから台無しになってたんだということがわかりました。役作りがしっかりしていれば、彼女はもっと良くなるような気がします。ストーリーもラストで冷や冷やしたけど、納得の結末でした。
タイトルが「愛について」ですから、ラブストーリーを作っているわけではないようです。そこに至るまでの過程を描く、というのは、従来の"男女といえば・・・"というベタベタさがなくてかえって新鮮で、爽快でもあります。省略したことで余韻を残してくれますし。
お互い文化、言葉の違う場所で育った二人、というアイデアが印象的です。国際関係で両国間についてどうこう言われている時期にこういう作品が出るのは、いい兆候だと信じたいですね。「愛について」というと、根本的な視点で「二人」の関係を問い直す、とても現実的なアプローチにも思えます。その上で若手の俳優を使ったのは正解かも。
オススメ!というほどではないですが、観ても損はしません。
by murkhasya-garva
| 2005-11-25 17:16
| 映画