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by murkhasya-garva
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ノミ・ソング

待ちに待った映画を、昨日観てまいりました。もう3ヶ月くらい待ったよ。7月には東京で上映されているんですからね。関西といえど関東には情報面では遅れるということなんですかね。
というか確認した当時の日記見てびっくりした。「一年くらい猶予期間がほしい」ってあなた…
実現してますから!!! 望みがかなって良かったね~~!!!!(半ば自暴自棄)

「ノミ・ソング」
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80年代のクラブ・シーンに現れた奇人、ノミ・クラウス。彼の美声はNYの若者たちに響き渡った。奇抜な服装、パフォーマンスは注目の的となり、一躍有名になる。しかし、彼の成功は順調であるとは言いがたかった…。愛に対し敏感で、非常に繊細な彼の一生を関係者の回想と当時の映像を用いて描きだすドキュメンタリー。


音楽関係のドキュメンタリーは結構面白い。そんなに見ていませんが、往年のアーティストの足跡を追うってだけで心惹かれます。以前「ゴールデンカップス ワンモアタイム」を観たけどあれは良かった。今度は「メタリカ 真実の瞬間」を、と思ってます。

この映画に興味を持ったのは、公式サイトに流れる曲「Total Eclipse」を耳にしたから。ぎこちないカクカクとした歌声からオペラヴォイスへの移行。彼のメイク、奇抜なんだけど何だか懐かしい。そういえビョークのアルバム「ホモジェニック」のカバーイラストがノミのメイクによく似ているんです。予告編から大いに興味を引いてくれます。いやもうとにかく期待して期待して。今年で一番期待に胸膨らませた作品じゃないかというくらい観たかったんですね。

実際、本内容は彼の異色さを描き出すものでしたが、意外にも彼の人間性を評価するような雰囲気に出来上がっていました。予告編では、わずかな時期の注目、そして暗転する運命…という感じでしたがさにもあらず。当たらずとも遠からず。それに予告編のほうがインパクトが大きい気がします。
「だが 時代も場所も何もかも間違っていた」
「エイズで一番最初に死んだ男。 『僕はどうすれば・・・いいの』」

本編はそこまで辛辣な展開というわけでもなかったです。彼自身が掴みどころのない人物だったことが起因しているのか、全体的にノミ・クラウスを映したすべてを使って、滑らかに彼という人物像をなぞりあげた印象が強いです。しかもそのタッチは美しく、優しい…。幕の引き方が感動ものです。追憶の中の歌姫を今一度、みたいな。

アブノーマル、とは言いすぎですが、その類の作品に見られるカタルシスはそう強くありません。その代わりに、自分の姿を好んでメディアに映した彼の姿は、面白いんだけどどこか儚げというか。リアルタイムでノミを知っていた人は、確かに関係者は色々言うてますが、ひっくるめてこの作品から好印象を持てるんじゃないでしょうか。
個人的には満足の一品なんですが。
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by murkhasya-garva | 2005-10-29 00:15 | 映画
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ゾンビ映画について考えてみようという半ば酔狂で無謀なことをやってみようと思います。

何しろジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」(原題「ドーン・オブ・ザ・デッド」)はこのジャンルの古典的作品というほどの有名な映画らしいのです。夢人塔の浅尾典彦氏やミルクマン斉藤氏の談によるとこの作品、1つの国にそれぞれ1本は違うバージョンが存在しているというくらい編集されまくっているとか。ある人物は各国の作品のカットを継ぎ合わせて何と156分の大作に仕上げてしまったそうです。いやいや全くどの国にも好き者はいるもんですな。

そこで今回鑑賞の機会にあずかったのはダリオ・アルジェント監修版とディレクターズ・カット完全版。ダリオ・アルジェントはこの作品のプロデューサーで、彼の監修版は主に欧州に向けて頒布されたそうです。ディレクターズ・カット版は監督のロメロが監修版を更に手直しして「完全版」としたもの。こちらはアメリカや北欧にて公開されたとか。日本ではまずダリオ版が公開され、後になってロメロ版がやってきたそうです。そこで談ずる二人は当時この2作品を観た時、あれ何か違う…と思ったそうで。

実際に違うんです。マスターテープは同じなのに、雰囲気が相当違う。編集した者の視点が感じられるようです。そりゃ各人のアングルが異なっているんだから、カットも必然的に変わるんですよね。では何が違うのか。気付いたところを下にいくつか挙げてみたいと思います。

まず何よりも気になったのはBGМの違い。ダリオはひたすらゾンビと共にする世界を緊張と不安、恐怖に彩ろうとします。ここでは「ゾンビ=ホラー」という構図を確実に守った作品という感じです。ゾンビは人間の形をした悪魔の化身、なんて台詞があっても納得するかも。けどロメロ版はそれと違って、ゾンビのいる環境から別のテーマを出そうとしているようです。対ゾンビのシーンであえて軽快な音楽を流せば、普通は違和感を持つでしょう。そこには明らかに「ホラー」とは違う設定が施されている、と気付くはずです。BGMは、ゾンビの遺骸処理シーンでも異なります。まるでダリオ版では悲しみのもとでの厳粛な葬儀の雰囲気でしたが、ロメロはここでも明るい音楽です。ただの店内清掃、楽しいお仕事、といった感じか。

他にも、残された強盗団に襲い掛かるゾンビのシーン。ロメロはあえて音楽を流しませんでした。すると、不吉な音楽を流すダリオ版よりも恐怖感が伝わってくるんですね。多分あそこが一番グロテスクなんですが、視覚オンリーのゴアシーンが恐怖感を増す、ということでしょうか。

他の編集部分でも、このBGMの違いと同じものがあります。ダリオが対ゾンビの戦闘シーンを徹底的に映し出したのに対し、ロメロはあっさりとカットします。その代わりに登場人物の表情や人間関係に焦点を当てようとする。また、彼は文脈上からわかるだろうというシーンを削っていきます。SWAT隊員のピーターの指示のあと、ステファンが実際に行動しているところを割愛するとか…。この方法で全体的にすっきりしたんですが、その分だけ重複による余韻が失われているような気も。

2つを比べて、個人的にはロメロのほうが面白かったです。別に純粋に怖いもの見たさで観ているわけでもないし、作品全体の一貫性や各シーンの意味づけがユニークなのが気に入ったんです。やはり監督を務めた者の強みというか、そのシーンの雰囲気だけで編集している感じがダリオ版にはありますし、逆にロメロはもっと大きい視点で編集していたのでしょうか、何故こんなシーンを撮ったのか、とか何故このキャラが出てくるのか、ということにまで答えてくれるようでした。だから分かりやすいのかも。
「ホラー」を観たければダリオ・アルジェント版が、「いい映画」を観たければディレクターズ・カット版がいい。といったところでしょうか。

次回は「ゾンビ」という作品自体の感想とか、他2本の作品についてとか。
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by murkhasya-garva | 2005-10-27 14:55 | 映画

七人の弔

まだまだ他の映画の感想も残っているんだけど、とりあえず今日は今朝見た映画について。
まあ7(NANA)つながりということにしておいて下さい。

「七人の弔」
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ダンカンの初監督作品。ブラックユーモアを基調とした、なんだか居心地が悪くなりそうなテーマの映画です。ダンカン本人も出演しています。パンフレットには、タレントであり、構成作家でもある人、と。構成作家は知らなかった。98年に「生きない」で脚本、主演を務め、高い評価を受けたそうです。



山や川に囲まれた自然のなか、7組の家族がキャンプにやってきた。しかし、親はなにやら素振りがおかしい。子供は何も知らない様子で、親と共にいる。垣内(ダンカン)が案内するキャンプの真相は、いったい何なのか。

見ていて居心地が悪くなるような映画、なんです。色々な意味で。
ここで浮き彫りにされるのは生活に歪みをきたした人間ばかり。再婚、ギャンブル、サラ金、新興宗教、浮気、リストラ、そして虐待。子供の顔は皆ぎこちない。親は自分の生活がままならないために自分の子を臓器移植に提供しようとする。子を子と思わなくなった大人は欲望に目が眩み、おぞましい行動にはしる。その光景を淡々と映し出されたらなんだか尻の辺りが落ち着かないというか。金は魔物だな、なんて思ってしまいます。

そして、居心地が悪くなるのは映画の仕立て方にも原因があると思います。
ストーリーは分りやすく、その雰囲気を感じるには十分なんですが、演出の仕方がちょっと…。作りすぎた、というか。
といっても子供たちの親の役をしている俳優はそうそうたる面子で、熱演(怪演?)してくれます。渡辺いっけいは今朝の連続テレビ小説「風のはるか」に出演していますね。今回は正反対の競馬にハマった親父役をやってますが、さすがベテラン。高橋ひとみ、は久しぶりに見た。以前昼の連ドラで見たような気がするが、今回は若い男に夢中の母を演じています。これまた怪演。嫉妬とか焦りとか滲み出てくるようです。
他にも山崎一(いまだに石田純一と見分けが付かない…)や保積ペペがでていますが、イチ押しは温水洋一といしのようこ。温水氏はダメな人が上手い。かなり上手い。そしていしのようこが役になりきっていて、これがまたハマっているんです。

とにかく役者は子役も親役も本当に揃い踏みなんですが、なぜかしっくり来ない。それぞれの動きが、設定されていますよ、という臭いをモロに出していて不自然。それは申し訳ないがダンカンの役にも言える。淡々と話すのが、後々すごく不自然に思えてくる。台詞も朗読みたいだし。
ストーリーも切り取り方が納得いかない。展開のフォローがなかったりして落ち着かない。不自然に切り取ってこそテーマが生きる、なんて言い方もアリですが、何だかなあ…。
内容はかなり面白いのにしっくり来ないというのが本心です。もっと手直ししても良かったんじゃないのかなあ。幕間のようなシーンの引き方は、映画の方法ではアリなんですか?
ちなみに午前中1発目に観にいった際、館内ガラガラでした。1人で満喫・・・・っておい!!
「埋もれ木」の時とえらい違いだな。
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by murkhasya-garva | 2005-10-25 02:18 | 映画

マンガ「NANA」

1巻読んでみました。
映画は原作の世界を受けついでいる、というような表現がいくつか目に入りましたが、なるほど、分かる気がする・・・。

矢沢あいのマンガはほとんど読んだことがありません。
以前「パラダイス・キス」を読んだときに、線が細くてきれいだなあ、という印象を受けました。ストーリーも登場人物のキャラがしっかり出ているようで。そして何よりも世界が美しい…!! いやいや、というか「美化された世界」に引き込まれそうな感じです。こんな世界でリアルに心情描写をやられたら読者もメロメロですよ。対象が若年層の女子でしょ?そりゃ受けますよ。
もちろん人気が高いのは、主人公が読者とほぼ等身大だというところかな。外の世界を知り、恋愛を経験し、成長していく。その姿がカッコイイ、と思わせるのでしょう。
読んでいて好感が持てるマンガ家だと思います。

予断で申し訳ないんだけど、こんなに線は細いのに、装飾のための線が意外にも少ない。
キレイだと思わせる反面、空白が多い分その線のブレがよく見える。
何だか松本大洋の絵に似てるな。
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by murkhasya-garva | 2005-10-24 05:33 | 活字・マンガ
「サマータイムマシンブルース」
b0068787_1104055.jpgタイムトラベルものの日本版。今までこの類の作品はほとんど突っ込まれてたのに勇気あるよなあ…。昔「リターナー」だっけ、鈴木杏と金城武がしょうもないのに出ていた記憶がある。
監督は「踊る大捜査線」の本広克行。キャストにユニークな俳優が配され、大学生のダルダルな雰囲気と軽いノリが上手いこと引き出される。コミカルで緻密なストーリー設定で楽しませてくれます。


いやあ本当にいい意味で期待を裏切られました。タイムトラベルの作品ってぱっと見ても結構な数の突っ込みどころが出てくるんですが、初め10数分に散りばめられた伏線がことごとく解決されているんです。
タイムマシンが現れる前の変な人影は?新美のヴィダルサスーンは何で消えた?双子って?他にも、鍵の掛かった部屋、サルの像、甲本の彼女などなど…本当に細かい。ようやるわ。

キャストも相当にユニークでよかった。若い俳優さんはやっぱり等身大の役柄がすごくしっくり来ると思うんですが。
ホーム・チームの与座嘉秋は久々に見た。相変わらずキャラ濃い。演技もいい。
けど個人的にはムロツヨシがツボにはまった。あの人が一番キャラが立っています。何かあると「おまえぶっ飛ばすぞ!」 ってジャイアンかよ! 今後もスクリーンに出てもらいたい人です。
それと、上野樹里ともう1人のカメラクラブ所属の真木ようこですが、どこかで見たような顔…松浦亜弥に似てる。よく似てる。「パッチギ!」の番長の彼女のときはそうでもなかったのに。

それにしても、保積(佐々木蔵之助)が「タイムマシンは有り得ない!」と熱弁するのに、事実タイムマシンがあるというこの荒技。タイムマシンを目の前に突きつけられたら科学者も形無しですよね。

終始テンションが変わることなく一気に見せてくれる作品でした。謎解きっぽいのも気に入ってます。軽いノリながらもしっかりと辻褄が合うのがいいですね。もう一度観たい映画。
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by murkhasya-garva | 2005-10-19 01:11 | 映画
ホラー映画にはゾンビという超有名なジャンルがあります。
皆さんどれくらいゾンビ映画を観たことがありますか?
ぼくはほとんどありません。もしかしたら最近あったザック・スナイダー監督のリメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」が初体験かも。(当時の感想はこちら

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そこでゾンビ映画を少しでも知るべく、去る10月15日に京都みなみ会館でオールナイト「ナイト・オブ・ザ・京都ゾンビ」へ行ってまいりました。普段オールナイトは1人で乗り込むのですが、少し趣味のコアな奴がいてそいつと行こう、ということに相成りまして。


メニューは、
「ゾンビ/ダリオ・アルジェント版」
「キャビン・フィーバー」
「恐怖の足跡 Carnival of Souls」(覆面上映)
バラしていいのかな…
「ゾンビ/ディレクターズカット版」


ゾンビのバージョン違いが一晩で観れるのはこれが初めて!!と、トークショーで関係者がはしゃいでました。実際どういう編集の違いがあるかを知るにはいい企画だったと思います。
というかですね、「京都ゾンビ」と銘打つほどのものじゃないやん!
「ゾンビ」以外はゾンビ映画じゃないし。でも面白かったから別にいいけど。

以下全体の感想。総論みたいな。
実はそんなにゾンビは怖くない。
もともと恐怖は根源的な感情ではあるが、繰り返したら「慣れ」が出てきて、恐怖が薄れてしまいます。その上で、もっと免疫がないときに見たかったなあ・・・と後悔しました。
メニューの順番は、けっこう適切だと思います。
「ゾンビ」を観る、知る→「キャビン~」でゾンビつながりの可能性を知り、特殊メイクを楽しむ→「恐怖の~」でアイデアとしての古典作品を観る→改めて「ゾンビ」別バージョンを観較べる
中2作は「ゾンビ」を知るための手がかりみたいになってますね。
主催者は手練れですなあ。観やすかったです。

次回に続く。
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by murkhasya-garva | 2005-10-17 01:39 | 映画

埋もれ木

「埋もれ木」
b0068787_22295679.jpgこういう類の映画って本当に上映期間が短いんですよね。流行とは一線を画したところにある作品。流行のアクションで目を引くのでも、鳴り物入りで封切されるのでもない。しかし、そのどれも映画の良し悪しを決めるものではありません。
その上で、とても良い作品でした。もちろん、映画の知識なんて高が知れてるので、どこがどうだと言えないのですが、とにかくこの映画の持つ独特の空気はとても印象に残ったんです。

小さな町に住む高校生のまち(夏蓮)は、友達とリレーで物語を作ることを思い立つ。ゆるやかに虚実が溶け合うなか、ある日埋没林が発見された。・・・

あらすじとしてはこれくらいなものです。緻密なストーリー設定と言うより、この映画は登場人物たちの少しずつのエピソードが積み重ねられてゆき、それによって世界全体が構成されているような感じです。
それぞれのエピソードも丁寧。話を紡ぐ3人の女子高生、自分の老いを嘆く老婆、ホウボウを眺める魚屋、別居した母といさかう少年、鯨を描いたトラックを追うまち、そして夜空に昇る赤馬の気球…。時折混ぜられる幻想的な映像で美しさが引き立ちます。ラストに流れる音楽でもぐっと締めが効いてます。

3人の少女が人工的な空を仰ぎ、屋上で物語を紡ぐシーンを見ててふと思ったんですが、普段の舞台を2次元とすると、これは3次元の空間映像を必要とする演劇なんじゃないでしょうか。映画というより演劇。
確かに俳優も台詞が常に大きく、はっきりで、そしてゆっくりで優しい。それでも違和感がないんだよな。ゆっくり優しく話す、というのは、温かく、ゆったりとした流れに身をゆだねているような、薄い毛布にくるまれているような雰囲気を感じるようでもある。
全体的に雰囲気を統一させているから、普段は危うくなってしまう子役も違和感が抑えられますね。浅野忠信はまた少しキャラが変わって登場していました。田中裕子や岸辺一徳はこの作品に適役でしょう。新人もいい味出してました。

普段目にするようなメジャー配給の映画と違い、ことさらに客の興味を引くような作りをしているわけではありません。しかし観るだけの価値はあります。
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by murkhasya-garva | 2005-10-16 22:34 | 映画

サヨナラCOLOR

「サヨナラCOLOR」
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観たのはもう2週間前の話。あの時、この感動はすぐにでも伝えたいと思った。美しく、しかし哀しい世界を映し出してくれた竹中直人氏に感謝。
出演は竹中直人、原田知世、段田安則、雅子、中島唱子、水田芙美子、内村光良、中島みゆき、忌野清志郎など。




海が見える病院に勤める医者・正平(竹中直人)の元に、子宮ガンを患う未知子(原田知世)が入院してきた。未知子は正平が高校時代思い焦がれた初恋の人であり、現在も正平は彼女のことを一途に想い続けていた。・・・(FLiX)

最近観た映画で一番感動しました。
映画の魅力はこういう類のが雄弁に語ってくれます。俳優が自らの演技で役を創造し、見る者の心に直接はたらきかける。CG等の映像技術や、激しいアクションがその映画の目玉になることが多いですが、微妙な心の揺れの表現こそが映画や演劇の最も大きなファクターとなると思っています。

音楽が重要な役割を占めている作品。景色に音楽が織り込まれています。どこかの雑誌に書いてました。「スタッフロールが流れても、絶対に席を立ってはいけない。」そのとおりだと思います。最後のスタッフロールで泣きそうになりました。ハナレグミfeat.忌野清志郎「サヨナラCOLOR」が最後に流れるんですが、なんてきれいで、静かで、切ないんだろう・・・。
そういえばハナレグミは「ラマン L'amant」でも曲を提供していました。(訂正:ハナレグミではなく、ポラリスでした。今頃気付いた)曲の流れるシーンがやけに胸に響く。CMでも一時期「夢で逢いましょう」を使っていました。あれも良かった。
他にも沢山の音楽が配されていますし、アーティスト自身も脇役で登場しています。

主人公が昔から抱き続けてきた純粋さを、不器用ながらも表現するところがとてもいい。それに心惹かれて行く未知子のしぐさも。それにしても原田知世は綺麗ですね~。
今になって思うのですが、中心に置かれたテーマがこんなにも際立つのは、それを彩るものたちのお陰じゃないだろうか。正平の人間臭すぎる交友関係、脇役(永積タカシ、原田郁子、BIKKE)の些細な台詞、細かなアイテム。そして、俳優の細かな演技、作中の音楽。
これらが上手く配置されているから、中心となるストーリーが輝くのでしょう。

確かにストーリー、特に結末ができすぎで、想像できてしまうのが嫌ですが、気になるところといったらそこくらいです。想像できて、ああやっぱりねは特にこういう映画では禁物。大筋が想像できても、他の部分に目が行って作品についつい引き込まれてしまうのがこの作品です。
なんで単館でしかやらないんだ。メジャーでもやってくれよ、というのも賛成。
もう1、2回は絶対に観にいきたい作品です。オススメ。
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by murkhasya-garva | 2005-10-11 00:40 | 映画

物言わず日々を送ること

ひたすらupするのも病みつきになりそうな気がします。
まだまだ感想書いてないのいっぱいあるし。何よりも現実逃避に・・・(涙)。
いやいや別に現実逃避とかそんなんじゃないよ!ちょっと勉強しなくてもいいかなーなんて安直なこと考えている自分が嫌になるだけだけど。

でもそんな悠長なことをいつまでも言ってられるほど余裕ではなくなってきました。
ワタクシも今年で24になります。留年ケテイしたから院に行くことすら危うくなってきました。
と言うことはとりあえず公務員試験でも受けて無謀に砕け散ってこいということなのか?
けど院試の勉強もしていない僕が受験しても金をドブに捨てるようなものですし、だからと言ってこのままの生活をだらだらと続けてていいと言うわけでもない。
いずれは決断を迫られる時が来るのです。いや今がその時なのかも知れない。

今のぼくは映画観てマンガ読んでバイトして学校ちょっと行って練習してそれだけです。凡庸極まりないのですが、案外このダメな生活は居心地がいい。他にやることないのかよ!!と突っ込まれてもありません、としか答えようがないし、そもそも突っ込む気力すら起こらないでしょう。

このままでは何も変わりはしない。
そう呟いて今日も映画を観に行く。
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by murkhasya-garva | 2005-10-10 22:53

SHINOBI

「SHINOBI」
b0068787_14343891.jpg言わずと知れた話題作なんですが、大々的にしかし一方的に配給側がキャンペーンを張る作品、注目されるだけあってその評価も興味の行くところです。
原作は山田風太郎の「甲賀忍法帖」。せがわまさき「バジリスク」は原作のマンガ化。同氏はヤングマガジンで現在「Y十M(わいじゅうえむ) 柳生忍法帖」を連載中です。


「一方的に」と言うのは、人気若手俳優を前面に押し出しているから。確かにオダギリジョーや仲間由紀恵は注目の俳優です。椎名桔平も演技がけっこう評価されているとか。他にもエンディングテーマに浜崎あゆみを用いる所とか、ミーハー向けの要素も盛り込まれているようです。
最近マンガ、小説の映画化が良い傾向なので、この作品もその流れにあることを祈って9月下旬に見てきました。遅っ。

結論から言うと、悪くない、ですよね?!個人的にアクションシーンはとても気に入ったんです。御前での技の披露から目を引かれました。人間離れしたアクロバティックな動きが結構丁寧に映され、時折のスローやストップモーションが印象的でした。忍者だもんな、ありだよな~とか考えて納得してました。
本編は終始戦いに彩られますが、緩急の付いた映像が観客を飽きさせません。人海戦術でもなく、効果音やCGの使いすぎでもなく。山中の戦闘シーンは欧米映画を見慣れた者にとっては新鮮ですらあります。

内容についてですが、特殊能力を使う忍(しのび)とはいえ、一人一人の技があまりに違う。夜叉丸はアクロバティックにもほどがある。もちろん見ごたえあるけどね。
5対5で殺しあうとはいえあっさり死にすぎです。椎名桔平ふんする薬師寺天膳も不死のくせに多分に漏れず。おいおいそんなにコロコロ死んであとどうすんだよ!!と勝手にあせる。それにしても展開速いな~。
しっかし! 観ているときは映像に惹きつけられるけど、あとで思い返せばすごい大味。殺しあうだけですか。突き詰めればそうなんでしょうけどね。マンガ版の「バジリスク」もそうだったけどね。戦闘シーンに重きを置く作品。潔いといえば潔いです。

あとは・・・
ラストの戦い(オダギリ×仲間)、あれは中国映画の「HERO」に似てないか?砂丘までそっくり。大味映画のお約束になったんでしょうか。でも最後の締め方はよかった。フェードアウトしていくように、静かに結末を迎える。仲間由紀恵がきれい。浜崎あゆみの「HEAVEN」も静かに響き、雰囲気に合っていました。

映画は第一に、観ている時に面白いと感じるかどうかが重要だと思います。後付けでどうこう批判したところでそれは野暮というもの。そういう意味では、「SHINOBI」はオススメです。アクションシーン、もとい映像美を堪能してください。
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by murkhasya-garva | 2005-10-10 14:53 | 映画