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by murkhasya-garva
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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間

拙ブログに来ていただいていた方、本当にお待たせいたしました。。
パソコンのディスプレイが壊れ、卒論作成、院試勉強、インドへ傷心旅行と長い間放置でありました。今後の本数は限られては来ますが、文章の練習という意味でも続けていきますので。意味分からん時は是非ご指摘を。
よろしくお願いします。

「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」(1969)
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新京極シネラリーベにて行われた特集上映の一本。原作は江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」。雨降りにもかかわらず約50人は来ていた。しかし映画サークルの学生たちがよく笑う。他にもスナックをバリバリやる奴がいる、平気でしゃべり、携帯を鳴らしっぱなしにする・・・ひどい環境でした。







率直な感想を言うと、「もっと静かな環境で観たかった」。あまりにもうるさ過ぎる。音を立ててものを食うのは論外としても、観ながら喋ったり大きな声で笑うのには本当に閉口する。観ている者に文句は言えません。いや、ここはやはり「うるさい」と言うべきだったか。近年まれに見る、映画に集中できない日でした。

グチはいい加減これくらいにしておいて、予想以上の怪作でした。精神を病んだ人々、異形の人々を悪夢の世界の住人として登場させるなんてきわどすぎる。一昔前の作品なので、R-18指定というほどキツイものではありませんでしたが、何せ内容がアレなもんで。

昭和期の文豪が手がけた怪作を映像化する―これまで見てきた作品の中では、監督が独自の工夫を織り込み、原作の魅力を100%以上のものとする意欲作が多いように思います。谷崎潤一郎×井口昇の「卍」しかり(笑)、川端康成×中村登の「古都」しかり。そして江戸川乱歩×竹内スグル&実相寺昭雄&佐藤寿保&カネコアツシの「乱歩地獄」しかり。そんな作品のほうが、むしろ原作よりもインパクトが大きかったりします。

特にすごいのが、主人公が孤島に渡ったあとの筋書きと映像。放送禁止に限りなく近いネタが、どことなくATGの実験的要素のかほりとともに押し迫ってきます。そう、それにあの暗黒舞踏で有名な土方巽が出るんです。岩場での奇妙な体のうねり、搾り出すような声。人が人ならざる動きをするとき、それは奇妙な感動すら覚えます。もっともギャグと取る人もいますが。

チープさとは違う確信的な作りは、観ようによっては爆笑ものです。土方巽が色とりどりのフィルムを通して、突然ニョキッ。ラストの爆破シーンでは、爆音とともに生首が舞う舞う。突然聞こえる「おかあさーん!」「さよーならー」 なぜそうなる?!考えてみるとけっこう説得力なしのグダグダ展開だったりするのです。

確かに、差別や抑圧された人々の問題に関しては痛烈なメッセージ性を含みます。が、それ以上に石井輝男監督のトンデモないエンターテインメント精神に、観客の腰は砕けてしまうことでしょう。
内容が倫理的に難アリなので、ソフト化、地上波放映は恐らく今後もありません。何かの機会に見ることができた人はかなりラッキーじゃないかと。
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by murkhasya-garva | 2007-03-06 14:56 | 映画