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by murkhasya-garva
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恋文日和

「恋文日和」(2004)
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原作はジョージ朝倉の同名作品。純粋にしたためられたラブレターをテーマに、それぞれの恋愛模様をつづったオムニバス。気鋭のクリエイターがそれぞれ期待の若手俳優陣を起用し映画化。




ジョージ朝倉のマンガが好き。数年前に弟に「少年少女ロマンス」を紹介されて以来読んでます。当初は書き殴ったような絵柄に抵抗を感じたけど、少女マンガ家にあまりない絵柄と独自の語り口が魅力で、あとを引くんですね。それが映画化するとどうなるんでしょうか。

本作には、朝の連続ドラマの主演だった村川絵梨、中越典子など最近注目…の若手俳優が出演。村川絵梨なんて「BOYSTYLE」のメンバーだった時期の話です。一方で「手紙」の玉山鉄二や「タイヨウのうた」の塚本高史なども出演。ファンなら一応チェックの作品。

内容はといえば、良くも悪くも単館系の作品。もともとジョージ朝倉のマンガ自体が映画っぽいのもあり、映画製作に携わる方々が「映画化したい!」と切望したんでしょう。実際にその映像からは、何とか原作の魅力を伝えようと、あの手この手で表現する熱意が分かります。そのため本作は、原作を忠実にトレースしたものに。

外見と裏腹の純粋な内面、直接伝えることのない想い、それを誰かと繋ぐ手段としての「恋文」。
この主題を一貫させるべく、3編の原作を1編のオリジナルストーリーでつなげます。

オリジナルストーリーの「便せん日和」は、“伝えられない想い”という全体のテーマを汲んでいますが…あまりにストーリーが陳腐すぎ。これで全体を締めるのは苦しすぎる。俳優さんがこんな酷いストーリーで熱演していると思うと逆に泣けてきます。もっとも、ジョージ朝倉の一ファンが描く同人ネタレベルの小品だと考えると納得できますが…。

他3編は、演出方法やキャスティングこそ難があるとはいえ、原作にとても忠実であるため各作品の雰囲気がよく出ています。後の作品になるに従って質が上がるのはご愛嬌。しかし原作に忠実でありすぎるのもどうか。原作が短編であるからこそ改変は利かないと思いますが、映画化するメリットが見当たりません。

マンガであれ活字であれ、映像化とは難しいものです。製作者が自分の中で消化したものをどこまで効果的に表現できるか。少なくとも本作は、「映画化」ではなく単なる「映像化」の域を出ません。
ともあれジョージ朝倉「のファンが作った」作品として、興味がある方はどうぞ。
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by murkhasya-garva | 2006-11-13 10:15 | 映画