休止中。


by murkhasya-garva
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

<第五回京都映画祭>瀧の白糸

「瀧の白糸」(1933)
b0068787_10285942.jpg
第五回京都映画祭の最後を締めくくる映画、無声映画の「瀧の白糸」。泉鏡花の原作をもとに、溝口健二が映画化したものです。実際にキーボード、バイオリンの演奏と活動弁士、井上陽一氏を付けての上映でした。邦画でナマの活弁は初めて鑑賞。

※まだ書いていない作品が沢山。あとはランダムに書いていきます。新作は今後あまり観れんな…



水芸師、瀧の白糸(入江たか子)は、旅先で馬丁の村越欣弥(岡田時彦)に出会い、心惹かれる。二人は後に再会し、白糸は学問を志す村越に貢ぐことを申し出たのだった。しかし次第に水芸は売れなくなり、白糸は村越に金を送ることすらままならなくなっていた…。

昔の作品とはいえ、溝口健二の手がける泉鏡花作品はなかなかひねりの利いたもの。
心を通わせあった二人。女は遠い地にある男を想い、いつか会える日を待ち焦がれながら日々を健気に生きていく。しかしふとした拍子で女は身を汚し、会いたい想いと会えない気持ちの間で板ばさみ…。
その上に、主人公には最後まで哀しい末路をたどらせる、という溝口お得意の展開が加わるのです。

いわゆる悲恋ものには、愚直で献身的な女性像が極めて多く現れます。本作品では悲恋話の中でも自由な女、母性、という側面も描かれ、従来の物語形式を超えた深みのあるストーリーになっています。
また、この映画祭で上映された「祇園の姉妹」「夜の女たち」に共通して、溝口作品には水商売の女性の悲劇が描かれます。“自立した”とはいえ女性がいまだ社会的弱者であった時代を感じさせます。

今回、活弁を鑑賞して、活弁というのも相当ナマモノなんだなあ、と感じたのでした。微妙にタイミングがずれたり、台詞をアドリブで読んでいたりと多少違和感が残るものだったんですね。演奏の人はけっこう間違えるし。とはいえ、そういうのも込みで楽しめるものだったと思います。
京都映画祭、充分に楽しむことができました。今度は2年後だ!!
[PR]
by murkhasya-garva | 2006-10-30 10:29 | 映画