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by murkhasya-garva
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<第五回京都映画祭>祇園の姉妹

「祇園の姉妹」(1936)
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10月25日、祇園会館で京都映画祭2日目を迎える。やはり京都を舞台にした古典作品は多く選ばれています。たぶん映画祭の大半をここで費やすんだろう。今まで印象の悪かった祇園会館の長所を見つける良い機会でもあります。



美女と名高い芸妓の姉妹。人情厚く男に従順な姉に対し、妹は気が強く打算的だった。ある日、二人が暮らす家に没落した姉の昔なじみが居候として転がり込んでくる。しかし、妹は姉の留守中に男を追い出してしまった。

さて、溝口健二監督の最高傑作と名高いこの作品。リアリティをもって登場人物の心情の機微を描いており、ユーモアと同時にシビアな現実が表現されています。女性の表と裏や人情深さ、男性の単純さや執念深さなど、多少シンプルに書いてはいるが切り口鋭く、観ている者はその重さに思わずため息を漏らしてしまいます。

それこそ初めは、没落した家の旦那やら呉服屋の旦那や息子を絡めとってはいるが、そうそう現実は甘いものではない。芸妓商売とは因果なもの。どっちに転んでも先はない。知恵を利かして世渡りしているはずが、思わぬところで足を取られてひどい目に遭う。哀れといえば哀れすぎて、見ていられません。

この世を甘く見てはいけない、と簡単なテーマを放り込んでいるのではありません。当時の女性にとって、独り立ちして生きることがどんなに厳しいものであったか。きわめて近代的な姿勢を持った女性が、時代の波に呑まれて挫折していく様をこの作品ではリアルに描こうとしています。
クスリと笑って、深いため息。なかなか重い作品です。
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by murkhasya-garva | 2006-10-27 09:03 | 映画