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by murkhasya-garva
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<第五回京都映画祭>ウィンター・ソング

「ウィンター・ソング」(2005)
b0068787_23581291.jpg10月24日、京都映画祭初日の最終上映作品。バイトに遅れるのもかまわず、結局観てしまいました。下の段で観ましたが、視界いっぱいに大画面があるのは気持ちいいもの。「日本以外全部沈没」で二列目に座って以来、前の席はいいものだなあと。眼も悪くなってきてるし丁度良い。



映画で共演する俳優のジェントン(金城武)と女優のスン・ナー(ジョウ・シュン)はかつての恋人同士。彼女との恋が本物だったのかを確かめようとするジェントンに、初めは相手にしなかった彼女も再び彼に惹かれていく。しかし、彼は突然に彼女の前から姿を消してしまう・・・。

11月上旬全国東宝系にてロードショー、と言うことは今回が本邦初上映です。ちょっと得した気分です。何せフリーパスで観にいっているわけだから、映画祭で観た作品数で4500円を割るとなると…たぶん一本250円くらいです。一日3本。アホじゃなかろうか。

第62回ベネチア国際映画祭クロージング作品。映画祭の出品作品にはハズレがありません。現在と過去、そして劇中劇がたくみに織り交ざり、三人の想いが切々と歌い上げられます。不自然さを感じる各パーツも、情感溢れる音楽と共に次第に収束してゆき、観る者をラストへとうまく引っ張ってくれることでしょう。

また、キャストに注目。金城武は日本人俳優として活躍していると思ったら、アジアを股にかけていたんですね。中国語をしゃべる俳優に珍しく(?) 、太く深みのある声が渋い。そしてジャッキー・チュン。アクション俳優ではなく、歌手としての一面を楽しむことができます。またヒロインのジョウ・シュンの表情がいい。見開かれた眼からこぼれ落ちる涙がこんなに似合う女優もいたもんです。

過去に恋人同士であった二人が、自分たちのそれまでを再現するようなミュージカル映画に主演する…その不自然さに答えないままストーリーは進みます。一方で、やがて劇中劇と実際の過去の境界線はうすくなっていく――つまり本作はリアリティよりもむしろ、情感豊かに描くことを重視しているのではないでしょうか。

「結婚しよう」その言葉が叶わないまま、別れた二人。女は過去を振り払おうとし、男は10年間そのシーンを夢に見続け、眠れなくなってしまう。そんな彼らの運命は映画の撮影と同時に展開していきます。過去をやり直すのか、相手に復讐するのか。残された恋の痛みは二人を思わぬ方向へと導いていきます。

たまらなくロマンチック。切なくて、心を打つ。何よりも、音楽と俳優たちの歌声が作品のムードを盛り立ててくれます。デート用としては微妙ですが、恋愛ものとしては優れた一品となっています。観ておいて損はしません。
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by murkhasya-garva | 2006-10-26 23:58 | 映画