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by murkhasya-garva
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<第五回京都映画祭>五番町夕霧楼

「五番町夕霧楼」(1963)
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京都映画祭、祇園会館で上映された作品。今回のトークゲストにもなっている佐久間良子が主演の作品です。いやあ美人です。目鼻立ちを見ると、伊東美咲に似ているものがある。鮮やかな美しさというようなものがありますね。


京都は五番町の遊郭を舞台にした悲劇。家を支えるために夕霧楼で働き始めた夕子。女将の気遣いで呉服屋の旦那に見初められることになった。夕子はその旦那だけを相手するよう勧められるが、外出してきたある日、彼女はとつぜん一見の客も取る、と言うのだった…

身売りに出された少女が悲しい目に遭う・・・このストーリーの流れは、それこそ昔話の頃から語られてきた形でもあります。大枠では変わらない物語のパターンは、観る者に展開を読まれてしまいもします。しかし展開が分かっているからこそ、(特に悲劇の場合は)登場人物の運命、というものを感じずにはいられないのです。

しかし、この展開が頭に入っていない場合はどうか。最近の作品のように、登場人物の心情をこまごまと追っていくようなやり方でこの類の昔の作品を見ようとすると、かえって筋を追えなくなるのです。むしろ、何故?と思う部分もあるくらい。しかしパターン化されたストーリーは、それ自体が完成されたものです。どんなに理不尽であれ、その流れは人の心を打たずにはいないんですね。

頭で考えさせるよりも情に訴える作品。若者の儚く、激しい想いを描くという文学作品っぽい色も匂わせながら、昔から語られる悲劇を当時の世代に投影して描かれます。
ラスト、海を臨む百日紅(さるすべり)の生える丘のシーンが胸に沁みます。
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by murkhasya-garva | 2006-10-26 11:07 | 映画