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by murkhasya-garva
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イン・ザ・プール

「イン・ザ・プール」(2004)
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「三木聡ワールド 作った順に上映しますナイト」最も後に製作され、一番初めに公開された作品。個人的には3本の中で一番好きです。何度観ても楽しいんですね。もうこれで2回観ました。
“比類なき才人”松尾スズキの変態ぶりが爆発していています。


変なビョーキの人たちが、トンデモ精神科医に出会ったら?!心のモヤモヤは自分の知らないうちに正常な部分を蝕んでいく。伊良部総合病院の地下で神経科を受け持つ精神科医、伊良部一郎は病院の跡取り息子。ヒョウ柄のシャツとブーツに白衣と言ういでたちで患者たちを迎える。プール依存症、継続性勃起症、強迫性神経症など、一見普通の人たちなんだけど…

ぼくにも何度でも観たい作品ってのはあります。そのなかの1本がこれ。何も考えなくても、何か考えてても面白い。三木聡監督の才能がうま~くこなれていて、後味のいい内容になっています。伊良部一郎を始め、ちょっと変な人ばかりですが、いつの間にか、滲み出る心地よさ、清涼感で作品全体がまとまっていくんです。まさに「プールの中」にいるような心地よさ。

登場する患者を演じるのは、田辺誠一、オダギリジョー、市川美和子。実力のある方々が、ごく普通に生活しているのに、どこかオカシクなってしまった人々を好演します。ここまでエスカレートしてなくても、どこか思い当たる節がある人もいるんではないでしょうか。
えー、個人的にはぼくはプール依存症ならぬ映画依存症にかかっていると、自信をもって言うことができます(おいおい…)

そんな患者たちを担当する伊良部医師(松尾)がまたキレてる。継続性勃起症の田口(オダギリ)が、自分の意思を相手にはっきり言えないのを見抜いてか、初診から症状の原因を「決め付け」たり、自分の元妻に罵詈雑言を投げまくったりと、もうやりたい放題。几帳面な岩村(市川)には、彼女が常備している傘をもらったり、ライバル病院に石を投げさせたり…
自分の本能に従ってるとしか思えないのですが、実は何かに囚われている人の心を解放させるのに一役買っているんですね。

そしてこの作品の核となる伊良部医師。松尾スズキは主役を張った方が絶対に面白い。そんなキワモノ作品、そうそう出てきませんが。変態っぽそうな目つき、炸裂するオヤジギャグ、こんなに生き生きした彼は見たことがない。監督の傑作でありながら、この作品は確かに松尾スズキのための映画でもあります。

軽快なテンポと共に、個性俳優がコントを演じる。俳優の持ち味を充分に生かし、「ムード」を大切にする姿勢は、「ダメジン」から本作品に至るまで健在です。前2作に抵抗がある人でも、これはけっこう面白いかもしれません。聞き飽きたでしょうが、オススメです。
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by murkhasya-garva | 2006-10-05 18:05 | 映画