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by murkhasya-garva
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亀は意外と速く泳ぐ

「亀は意外と速く泳ぐ」(2005)
b0068787_20123354.jpg「三木聡ワールド 作った順に上映しますナイト」の2本目。1本目の「ダメジン」で何とも言えない余韻を味わいながら観たのがこの作品。三木聡ワールド、ちょっとアクが強くて食傷気味になるところでした。が、このゆるさは良い。上野樹里の天然っぽいキャラがすごいはまり役。


夫が単身赴任中の片倉スズメ(上野樹里)は、ペットの亀と単調な生活を送っている平凡な主婦。あるとき、「スパイ募集」の張り紙を見つけ、思わず電話をかけてしまう。その平凡さを買われ、スパイに採用された彼女の任務は、「本国からの指令があるまで、目立たないように暮らすこと」だった…

主役を演じる上野樹里は天然キャラを上手く演じ、この脱力系の世界観によくはまっています。「スウィングガールズ」「サマータイムマシーンブルース」「笑う大天使」など多数の作品に出演していますが、彼女の特性を使いこなせたのはこの作品だけではないでしょうか。「ダメジン」でもそうですが、三木聡はキャストの使い方がやたらに上手い。

「ダメジン」に続き、今回もその世界観は健在です。個性的な役者さんのアクの強さと散りばめられた小ネタ、そして台詞の細かい言い回しで、ついつい何度も吹き出してしまいます。ただ今回は上野樹里ひとりが主軸に置かれ、「ダメジン」ほどの自由度はありません。その代わり、ストーリーの「分かりやすさ」が上がったように感じられます。より楽に観られるはずです。

「平凡な日常でもちょっと意識すれば、発見の驚き、楽しみがすぐに見つかる」
スパイ、というと「ミッション・インポッシブル」シリーズを想像するところですが、実は目立たないように生活するのが大切なのだそうです。スパイ夫婦を演じるふせえりと岩松了の、コケの生えそうな地味さといったらありません。そんな彼らにスズメは色々な教えを伝授されます。いやいや教えというか「ムダ知識」…。

スパイ活動が始まり、それと同時に公安も捜査を始める。もう日常には戻れない―スズメは皆にお別れをしに行きます。そして本腰を入れるというとき、本国から来た指令とは…
まるで幼い頃に、世界の裏側を夢見た淡い想いが蘇ります。想像を膨らませながらも、その世界には決して行くことのできない一抹の寂しさ。「ダメジン」でも感じたような切なさが残るんですね。

どんな作品でも面白みは、日常の中に非日常が紛れ込む中に潜んでいます。「面白さ」とは何かと考え、そして自分が昔から持っていた「夏休み」のイメージを盛り込むことによって、本作はできた…のかもしれません。おかしくも、どこか切ない作品、いいなあ。
ゆるワールドと上野樹里が好きな人にオススメ。
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by murkhasya-garva | 2006-10-04 20:14 | 映画