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時をかける少女

「時をかける少女」(2006)
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筒井康隆原作、また1983年の実写版のリメイク。細田守が監督を務め、貞本義行がキャラクターデザインを手がける。上映開始当時、上映館数はたったの12館だったそうだが、今では40館以上。確実に評価されている作品です。京都では京都シネマにて、9月22日まで。


高校2年生の紺野真琴は、ふとしたことで記憶の確かな過去へ飛べる能力“タイムリープ”を身に付ける。彼女は能力を使い、過去を好きなように変えていくが・・・

今さらですが、「ゲド戦記」よりも「時をかける少女」です。「ゲド」よりも「時かけ」。「ゲド」よりも「時かけ」、だッッ!!!…テンション上がります。それもそのはず、男友達と2人連れで行ったのに、劇場出るときには涙ボロボロ、もうふらふら。「もうあかんわ…」とこぼすくらい感動していたのでした。
映画には一年に1回行くか行かないか、という人たちに是非教えてあげてください。

これだけアニメに入れ込んだのも久しぶりです。その昔、ちょうど中学生の頃に観た「耳をすませば」で震えるような感動をして以来のこと。それこそ同世代の共感もありますが、あの時の感動は、今回のそれと共通するものがあります。

大雑把に言うとこうなります。少女が、恋愛対象として見ていなかった少年を好きになる。しかし、ある時を機に少年は少女の世界からいなくなると告げられる。少女の決断、別れ、そして未来に約束された2人の絆―。
多少の違いこそあれ、大枠では似ています。また、主人公の少女が、独自の世界を持ち、人との関わりの中で自分のありかたを再確認する、というのも共通しています。
実は、こういった恋愛と成長のコンビネーションは、成功する作品の多くが持つ要件かもしれません。

しかし、個人的にもっと重要なのは、音楽。ラストで流れる奥華子の「ガーネット」は泣き所です。本編の重要なシーンで、効果的に流れるこの曲は、心情や状況をムードにして、雄弁に物語ってくれるのです。
また、特に前半に見られる、象徴的なアイテム、シチュエーションの数々。これらが本編の意外なポイントをリンクさせ、ストーリーに厚みを持たせていることにも注目です。例えば、「ここから」の標識とか…。

とあるきっかけで、タイムリープできるようになった少女。設定が突飛ではあるものの、ストーリーはタイムリープに伴う「ルール」をはみ出ることなく、「現実的」に展開します。時には「ルール」を破ってロマンチックな結果を期待する観客を“裏切り”、用意される絶妙なバランスの結末。ラストは見事というほかありません。

監督の細田守は、「ハウルの動く城」の監督に抜擢され、後に制作を中断されるという経歴があります。ジブリから外れた者が、「ゲド戦記」はともかく、ジブリをしのぐ勢いの作品を作ったのは(ジブリにとって)皮肉な話です。奇しくも、ジブリvs.東映、角川春彦vs.角川歴彦という対立の渦中に立った作品。新しい未来を切り開いてくれそうな力のある作品だ、と感じました。オススメ。いや是非に。
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by murkhasya-garva | 2006-09-10 20:40 | 映画