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by murkhasya-garva
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<ポップコーン・ナイト vol.24>2番目のキス

「2番目のキス」(2005)
b0068787_11571319.jpgさて、ポップコーン・ナイトの3本目は、野球チームの熱狂的ファンの恋物語。しかし、原題が「FEVER PITCH」(熱投?)にも関わらず、主演のドリュー・バリモアのキス・シリーズ最新作として売り出されてしまい、「ひどい邦題だ!」とお怒りの方もいるとか。
ぜひトラキチの方には観ていただきたい。
関西では11月公開。


野球を題材にした作品は数多くあります。約1世紀にわたって人々を魅了し続けてきた野球には、ファンや選手の想いが詰まっているものです。そのため、野球にまつわるエピソードは数知れず、ときには人生と比べるほどの愛情が込められていることも少なくありません。

月並みですが、こういう映画に出会えてよかった!!と、観終わってつくづく思いました。本当に心がじんわり温まる作品なのです。等身大の人間が人生の選択に悩み、そしてハッピーエンドに終わるのを見るのは、何だかんだ言って幸福なものです。野球ファンならずとも、共感できるところは非常に多いでしょう。

ベン(ジミー・ファロン)は、すべてが野球最優先の男。7歳の頃に、伯父に野球の観戦に連れて行かれて以来、23年間レッドソックスのために人生を捧げてきた。そんな彼が好きになったのは、やり手のキャリアウーマンのリンジー(ドリュー・バリモア)。彼女も彼のことを知ろうと、彼の愛する野球を知ろうと努力するが・・・

特にトラキチの方々には、身につまされることが多いのではないでしょうか。「野球と恋人、どっちを取る?!」こんな厳しい選択、できるはずがない。付き合った頃は「野球に情熱を傾けられるあなたが好き」と言ってくれたのに。野球も彼女も好きだけど、どっちが好きか、なんて答えようがない。
しかも「野球への愛が、いつか私に向いてくれるだろうと思っていたのに・・・」なんて告げられた日には、どうしようもありません。

彼女の悩みも共感できる点があります。相手を好きになってしまうと、仕事の方に手が回らなくなってしまう。そんな自分を「軽蔑すべき人間」と評します。そこにもやはり、恋と仕事、どちらも大事なのに両立できないことの焦りが滲み出ているようです。また、なぜこの人は野球をこんなにも愛し続けているのか?という根本的な戸惑いさえも見え隠れします。

こういった悩みから、自分を殺して恋人と折り合い、結局心のどこかに後悔を引きずって生きる人もいれば、結局どちらも分かり合えずに別れてしまう人もいる。この作品の主人公のように、相手のことが野球と同じくらい好きなんだ、ということをお互いに分かり合えたら、どんなにいいことでしょうか。

本作では、そんな恋の駆け引きが、レッドソックスの優勝までの道程と重ねあわさって語られます。悲観的にも楽観的にもなりすぎることなく、その絶妙なテンポで観る者のテンションを下げることはありません。
ラストのシーン、分かっていても感動して泣けてくる。とても心温まる作品です。
サッカーの熱狂的ファンを描いた「フーリガン」も面白そうですが、こっちの方が共感できるのでは?
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by murkhasya-garva | 2006-08-16 11:59 | 映画