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by murkhasya-garva
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トム・ヤム・クン!

「トム・ヤム・クン!」(2005)
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この作品の感想は、どうしても「SPL」と並べて載せたかったのです。「マッハ!!!!!!!!」という大ヒット作に続いて出され、その間に「SPL」という対抗作が割って入り、本作がどういうポジションに収まるのか。




前作の「マッハ!!!!!!!!」で掲げた5つの公約がオリジナルかどうかは知りませんが、今回もそこ辺りの大原則は守っているようです。しかも、多分5つの公約以上に厳しいシバリのあった前作から、より映像作品として洗練されたような印象を受けました。同時に、前回の格闘シーンで残った課題も、見事解決しています。

前作で残された課題とは、「格闘スタイルが違う相手には何が通用するか?」でしょう。対戦相手には、カポエラ、レスリング、ムチなどの武器使いなど、多くの使い手が現れます。「最強の格闘技」であるムエタイで、今回新たに注目されたのは関節技。極める、折る、折る!!! 全くカットなしで50人近くの敵にことごとく関節技を極めていくという荒業も必見です。

確かに、「SPL」のようなハイスピードの技の運びは見られません。もちろん、それは格闘方法や演出が異なっているからです。だからといって本作は引けを取りません。生身の体一つで果敢に戦う、まさに肉弾戦とも言うべきシーンは、思った以上に臨場感のあるものなんです。例えば階段を延々と昇って敵を蹴散らしていくトニー・ジャーですが、足を進めるにつれて、目に見えて段々と疲労していくのが分かるのです。技のキレも落ち、ヘロヘロになっていく姿は、逆に一層のリアルさを伝えてくれます。

リアリティーという点から観る側を興奮させるという、前回に劣らぬ演出と同時に、今回は「わかりやすさ」という点からも改善を図っているようです。パフォーマンスを重視して大技に挑戦したり、重要なポイントではあえてスローを混ぜたり、効果音を挿むことによって、わかりやすくなり、「おお、すごい!!」という反応が出やすくなっています。

特に観ていて笑ってしまうほど熱が入ったのは、前半の、ボートがヘリに突っ込むシーン。どこかで観たことがあるような気がしますが、やはりああいう大立ち回りは、見ていてカタルシスを感じるものです。
関節技を極めるシーンもしかり。ホンモノの演技に、「ヴァギ」「ゴギッ」と骨が砕ける音を添えるだけで、もう、すごいことになります。

リアルファイトとはこの作品に当てはまる言葉です。「見やすくする」という観客への歩み寄りを見せても、ホンモノの格闘を見せる、という一線だけは確実に守っています。「マッハ!!!!!!!!」と比べて、確かに過激なアクションは多少減りましたが、見所は減ってはいません。異種格闘技の妙を目に焼き付けるべし。
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by murkhasya-garva | 2006-07-29 15:48 | 映画