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by murkhasya-garva
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<惑星★Night>ファンタスティック・プラネット

「ファンタスティック・プラネット」(1973)
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これこそ知る人ぞ知るカルト作品じゃないだろうか。なんとも気味の悪い宇宙人、そして虫サイズの支配される人間たち。たとえ内容を頭で理解したとしても、この感覚的にこびりつくような粘着質の映像はトラウマになる。この映画の監督であるルネ・ラルー、作画を担当したローラン・トポール、すごいもの作ってくれたもんだ。
1973年にカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞。





惑星イガムでは、巨人のドラーク族に支配、というか虫けら扱いされる人間たち。人間は基本的にサルであり、オモチャであり、目障りな虫でしかない。青い肌に真っ赤な目玉、瞑想を生活の大半に費やすドラーク族。母親を失った少年、テールはドラーク族の娘に拾われ、育てられる…

今まで観たことのないアニメとして、かなり新鮮でした。映像のインパクトの強さは最近の商業ベースにのる作品にはないものです。トポールの独特の絵がセルではなく、切り絵で動きます。そのため、思ったよりはなめらかなだけど、どこか動きがぎこちない。表情に乏しく、困った表情が張り付いた人間の顔はまるで中世の宗教画を思わせ、気味悪い妖怪のような生物は、ヒエロニムス・ボス(オランダの画家。1450~1516)の描く怪物に似ています。

イメージとしては、どこか遠くの星、というより太古の地球といったほうがしっくり来ます。先史時代の語られない人間の歴史、といった感じです。となると、やはりテーマも人間の「原罪」に焦点が当たっているということでしょうか。深読みすると示唆に富む場面が多いですね。

とはいえ、人間を取り巻くグロテスクな生物のリアルな生態、そして絶望的に敵意に満ちた砂漠…まるで幼い頃に見た悪い夢のようです。トークショーに来たミルクマン斉藤氏や栗田監督も「ないわ~」と言っていましたが、確かにこんなのってないよ。それでも個人的には、こういうの大好きなんですよねぇ・・・。
何年後かにふと思い出して、また観たくなるような作品でした。
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by murkhasya-garva | 2006-06-28 09:56 | 映画