休止中。


by murkhasya-garva
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

プロデューサーズ(1968)

「プロデューサーズ」(1968)
b0068787_1845495.jpg
これがオリジナル。メル・ブルックス監督はこの作品でアカデミー賞を獲得し、2001年にはブロードウェイでミュージカル化し、トニー賞史上最多の12部門をも獲得。2005年のリメイク版もゴールデングローブ賞にノミネートされ、他いくつかの賞を獲得する。



良くも悪くもオリジナルとしての魅力、特徴の詰まった作品です。昔からの映画ファンならばオリジナル版を大絶賛する、その感覚は分かる気がします。歯切れの良い展開、シニカルな笑いの数々。映画としての体裁を考えると、恐らく2005年のリメイク版よりも出来のいいものではないでしょうか。

リメイク版ではほぼ完全にミュージカルであった「プロデューサーズ」でしたが、この作品はミュージカルを作るという過程を描くのに重心が置かれています。つまりミュージカルなのは公演の時と刑務所の中だけ。そのため、リメイク版に大満足してオリジナルを観ると、物足りない感じを受けるようです。実際にぼくも、いつ歌うのを今か今かと待っていたのにあまり期待通りではなく、少し残念に思いました。

とはいえリメイク版に健在のジョークは笑わせてもらいました。むしろユーモアのどぎつさで言えばオリジナルの方が余程面白いのです。美人秘書のウーラは、本当にアッパッパー(死語!)の尻軽オネーチャンで、いきなりワンピースを脱いだかと思うとゴーゴーを激しく踊りだす…マックスと老婦人との絡みは下ネタギリギリで繰り広げられる…ラリッた男が最低の舞台に見事な花を添える、と見所満載です。思わず噴き出します。抵抗できません。

でもさすがにこれだけでは客が引くだけです。程よく織り交ぜられるマックスとレオの温かな人間ドラマは、そんな中でひときわ存在感を放っています。特に噴水の前でのシーン。周りを踊るレオのバックで立ち上る噴水は壮観です。多分リメイク版よりも感動的。

一方で、そのテンポの良さから、多少話のつながりが悪くなっているようでもあります。ラリッた男(名前忘れた)の演技は仕様なのかアドリブなのか、とか、ドイツ移民のフランツがなぜ死のうとするのか、など他何点か。でも全体の流れを乱すほどでもないですね。

そして(ミュージカルは観ていないので、そこは勘弁願いたいのですが)これらの作品の長所を大いに生かし、短所と思われる点を改善したのが今回のリメイク版だといえるでしょう。各エピソードの話題を広げ、脇役の持ち味を十二分に生かし、テンションを最後の最後まで上げ続けた結果、オリジナルとは違う楽しさがあります。
制作者が観たかったことをすべて実現させたのでしょう。この徹底ぶりには頭が下がります。しかし、各エピソードを膨らませすぎて、映画としてのバランスをやや欠いているのが残念です。

オリジナル版とリメイク版、たしかに一長一短ですが、どちらも観て損はないくらいの楽しさがあります。観比べてみて下さい。
[PR]
by murkhasya-garva | 2006-06-05 18:46 | 映画