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by murkhasya-garva
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バイバイ、ママ

「バイバイ、ママ」(2004)
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放任主義の両親に育てられ、寂しい思いをしてきたエミリー(キラ・セジウィック)は、全ての愛情を注げる子供がほしいと願う。授かった1人息子のポール(ドミニク・スコット・ケイ)を溺愛し、外界との接触を一切断ってエミリーは2人だけの世界を築こうとするが…



ケヴィン・ベーコンが監督として長編に初めて挑んだ作品。キラ・セジウィックが彼の妻であるなど、キャスト・スタッフは彼の親戚が何名か起用されているという。

子供を異常なまでに溺愛し、学校にも行かせようとしない母。確かにそんなキャラはサイコな映画につきものですが、本作品はそれをわざわざサスペンスタッチで強調することはしません。その原因となった彼女の過去をさりげなくエピソードに挿み、彼女の行動をユーモラスに描きます。だからエミリーの情熱も視聴者に受け入れられやすいし、好感を持って見守ることができるのでしょう。

何といっても母のエミリーを演じるキラ・セジウィックは相当に魅力的だし、息子のポール演じるドミニク・スコット・ケイはとてつもなくキュート。笑顔がたまらん。ポスターを見て女の子かと見間違ったほどです。こんなに我が子が可愛かったら誰でも手放したくなくなるような気がします。

それでもエミリーの愛し方はすごい。原題のとおり、彼女はポールを「LOVERBOY」と呼びます。これは‘愛しい子’、もっといえば‘私の小さな恋人’とも訳しますが、そう呼び続けるあたりどれだけ息子を愛しんでいたかが推察できるというものです。ポールが自分のもとを離れようとすると必死で止めるし、彼を学校に送るときや人に預けるときのエミリーは何ともいえず切ない表情をするのです。
そこまで愛されれば子供も幸せでしょう。少なくとも、学校に行く年齢までは。

その愛情も、社会に背を向けるようになれば「異常」になります。成長していくわが子、思い通りにならない二人の愛の世界。最後に彼女がとった行動に、思わず胸が詰まります。あくまで母親に好意的な視点とはいえ、このテンションの変わりようには少なからずショックを受けてしまう。

ちなみにエミリーの理想の女性にはサンドラ・ブロックが出るのですが、かつて大舞台で騒がれた女優が脇役として薄幸の女性を演じているのを見ると、時代の流れを感じると共に少しだけ物悲しくなります。

役者陣が安定していて、落ち着いてみていられる良い作品です。「何か良いのない?」と聞かれたらこれを勧めてあげて下さい。
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by murkhasya-garva | 2006-05-04 07:07 | 映画