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by murkhasya-garva
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帰郷

遅くなってすいません。ちゃんとupする計画はたびたび頓挫している模様です。。。
「帰郷」
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西島秀俊が2年ぶりの主演で登場。もちろんそれまでに多くの作品に出演しているようです。最近だと「Dolls」「カナリア」「犬猫」「メゾン・ド・ヒミコ」などに。他の出演者は「ニワトリはハダシだ」に出演した守山玲愛が娘(?)役で、また守山玲愛の母で片岡礼子、晴夫(西島秀俊)の母親として吉行和子がそれぞれ出演。





突然、晴夫の元に母(吉行和子)から葉書が届く。母が再婚し地元で結婚式を行うというのだ。帰郷した先では、子を持ち歳を重ねた旧友と出会う。昔から想い続けてきた深雪(片岡礼子)とも偶然に再会する。彼女は晴夫に家に寄るよう言い、翌日姿を消した。1人の娘、チハル(森山玲愛)を残して・・・。


2年ぶりの主演作、と言われてファンは心ときめきそうなものです。確かに西島秀俊はいい役を演じています。晴夫は社会人になって何年も経つのに、地元で子の親となった旧友と比べるとどこか歳をとりきれていないような感じ。結婚していないことで母に負い目を感じて思わず反発したり、いつまでも昔の女性に想いを寄せ続けたり。いつもどこかふて腐れたような表情で、人に自分の感情をそのままぶつけてしまうような幼さを残した彼に、深雪がやきもきするのは無理もありません。
「メゾン・ド・ヒミコ」でちょっと世慣れた男性を演じ、そしてこの作品、というのがとても印象的です。役柄の幅があるなあ、と。

「ニワトリはハダシだ」で天才子役といわれた守山玲愛はここでもいい演技を見せてくれます。さりげない仕草や表情が自然に出ているようで好感が持てます。むしろその仕草が細かくて大人びていてかえって不自然に感じるくらいかと。「ブランコ乗りたいの?」と聞かれ、一間置いてそっと顔を斜めに向けうなずく様子なんて、嘆息してしまいました。このくらいの年齢の子がこんなことやるだろうか。自然な行動や台詞をはっきりと表現しているところが、とても「魅力的」です。
吉行和子はおばあちゃん役のアクがきついですが、雰囲気がにじんでいます。そして、片岡礼子はキレイですね。ぼくもこんな美人に迫られてみたい。晴夫と対照的に大人の振る舞いがいい感じです。

チハルと共に行動していくにつれ、だんだんと自分の本当の娘じゃないかと思うようになる。そのお互いの心が通じ合う過程がほほえましい。なまじ彼が大人びていず、子供と対等な関係で語っているから、チハルと分かり合えるんでしょう。若者から、父親としての自覚を持つようになる様子は見ごたえがあります。

「なんでしちゃったらいなくなるんだろう」この台詞、名言じゃないだろうか。晴夫の人となりがうまく表現されていると思いませんか。どうしても短絡的に考えてしまうところや、思わず感情的になってしまうんだけど、若さが残り、憎みきれないところが出ていると思います。あと、一押しの台詞がもう一つ。「どうしていなくなっちゃうの!!」 これは後々思い返すと笑ってしまう。
今年は「乱歩地獄」の「なんだったっけな~!」とともに、印象に残る台詞になりそうです。

大人になりきれない若者が主人公のこの作品、なんとも言えない終わり方をしてくれますが、青春ものと考えるといい作品に思えてきます。ただ全体的にヤマ場が無さ過ぎて淡々としているばかりに、印象の薄さが気にかかるところではあります。
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by murkhasya-garva | 2005-12-14 23:13 | 映画