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by murkhasya-garva
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愛についてのキンゼイ・レポート

「愛についてのキンゼイ・レポート」
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放映前からその内容についてちょっとした話題を呼んだ作品。性について語ることがタブーとされていた時代に、自身の旺盛な探究心でセックスの研究を続け、半生を捧げた者の物語。




性の問題は今でこそ比較的オープンに語られるようになったとはいえ、現在の社会問題でも未だに特別なカテゴリーをもって迎えられがちです。しかし1940年代という旧態依然とした時代、キンゼイ博士はまさに急進的にセックスについて研究を続け、世に問うたそうです。
びっくりしました。ここまでやれるもんなのか、と。

性についてアメリカ人成人18000人に実態調査を行うのですが、その過程でオーラルセックス、同性愛、獣姦、婚外交渉など、様々なセックスの形態の研究もやるんですね。今ではそれほど驚くことではないんだけど、当時セックスについて語ることすらタブーとされていた時代に、これを研究の立場からやるというのは相当の勇気がいったことでしょう。

何度も繰り返すようですが、性は今も昔も、一般常識、倫理、宗教など多くの立場から特に制約を受ける問題になります。だからこそ当時は、性はほとんど冷静に語られることなく、いわゆる「迷信」が平気でまかり通っていたのかもしれません。マスターベーションが健康をひどく害する、だとか・・・。

「キンゼイ報告」は全米に非常な驚きを持って迎え入れられ、そして、猛烈なバッシングを受けることになります。それは、彼の研究が革新的であるとともに、セックスを肉体的な面からのみ把握することに違和感があったからじゃないでしょうか。彼に同性愛を教えたマーティンのキンゼイへの台詞が印象的です。

しかし彼は純粋に、知りたい、という気持ちから研究を行っていることが伺われるシーンがあります。女性の苦しみを知るために自分の包皮に穴を開ける…どうかしている、と思う人はいるだろうけど、何が彼をそこまで駆り立てたのかを考えると理由は明らかです。彼を支えていたのはあくなき探究心だったんじゃないか。言ってみれば変人、なんだろうけど、そんな姿は感動にもつながります。

キンゼイ役はリーアム・ニーソン。それぞれの役柄が、性というタブーに果敢に挑む人々の一種の"危うさ"を作り出せています。伝記でこんな作品が観れる、それはヒトラーなど既に一般的な像が出来上がった人物について映すのとはまた意味が違います。少なくとも僕は、この作品では、キンゼイという人物を身近な問題をきっかけにして知る「驚き」がありました。一種の偉人伝でもあるんでしょうね。
観る価値はある。映画としてもいい出来だと思います。
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by murkhasya-garva | 2005-09-23 01:13 | 映画