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by murkhasya-garva
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惑星ソラリス

「惑星ソラリス」
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どういうきっかけでタルコフスキーを知ったのかはもう覚えていないけど、この作品はかなり有名だという話は聞いていた。
最近で言えば、ジョージ朝倉の「平凡ポンチ」でヒロイン?の鰐淵ミカの母が残したミニシアターが、タルコフスキーをリスペクトして「ソラリス」と名づけられたとか何とか・・・。ストーリーも面白い(破天荒ともいう)が、相当な量のマイナー映画の情報が盛り込まれそうになっている。

話がそれそうになった。
リメイク版の「ソラリス」は本作品と比べると劣るとよく言われるが、仕方ないんじゃないか。
テーマを限定してしまっているのがひとつの原因だと思うが。技術云々はよく分からないが、世代的な好みも異なるだろうし。

前回も書いたけど、ソダーバーグ監督の「ソラリス」はいわゆるラブストーリーだったのに対して、タルコフスキーは、人間存在や人生哲学をテーマに作っているような気がした。
というのも、初めから霧のかかったどことも分からない草むらの中に一人の男が立ち尽くし、また一方では彼の故郷と思しき家での回想が流れ、そして果てにはまた別の男がタクシーに乗り、いつまでも流れをとどめることのないハイウェイを延々と走り続ける。(ハイウェイは東京で撮っているそうだ) (*ハイウェイ=首都高か・・・)
ここまでの時間が結構長い。恥ずかしながら私途中で意識飛んでしまいましたが、このシーンは退屈というより何かを意図して作られたような気がしてならない。淡々と、淡々と映し出されているのが印象的だった。

本題でまず気づいたのは、BGMがほとんどないこと。だからこそ余計に登場人物の行動が際立って見える。後で書けたら書くが、BGMは一長一短だと思う。
それこそ初めは「ソラリス」とあまり違わない気がしていたけど、異なる点は幾つかあった。
たとえば・・・
・登場人物が終始淡々としている。好きも嫌いもさらっと表している。特にクリスなんて当然のように死んだはずの妻を受け入れ、寄り添ってやっている。
・役割がかなりはっきりしている。助言するスナウト、やな感じに機械的なサルトリウス、揺らし問いかけるハリー、考えるクリス、のように。
・けっこう皆語る。ハリーが現れたことで全体が混乱し始める。地が出るというのか、それでめいめいに問い、そして答え、語る。ここで”愛”は、他の価値観と等価値になる。ハリーはクリスのそれを「良心」とも言う。「良心に従っている」と。

肝心のソラリスは、絶えず様々な方向からうねりさざめく海で表されていた。ひとつの意思体と言うより、「こころ」、もしくは人の心を映し出す鏡のような印象を受ける。

テーマが広く、深いから「ソラリス」よりも高い評価を受けるのだろうか。
考える余地を与えてくれる分だけ印象深さもひとしおだった。
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by murkhasya-garva | 2005-06-30 01:54 | 映画