休止中。


by murkhasya-garva
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福居ショウジン「復活祭」;短編集

Planet+1での短編集鑑賞。

柴田剛の『おそいひと』の公式サイトで挙がった福居ショウジンの名前は、何と新たに再ソフト化される『ピノキオ√964』の監督だったことにリンクして、しかも行きつけの京都みなみ会館では福居ショウジン「復活祭」のチラシを渡されたという、これはなんというリンクですか。
しかしそれを知ったのは上映が始まって一週間経った1/24。遅いよ。遅すぎるよ。
取りあえず予定を組んだけど、全然見に行くことができないよ。ということで短編集鑑賞と相成ったのでありました。

<上映作品>
『METAL DAYS』(1986/color/60min), 『ゲロリスト』(1986/color/12min), 『キャタピラ』(1988/color/33min)

<感想>
実験的、というのか非常に神経を逆なでするような効果を求めて、観客を挑発しているように思われる3作品。これが福居ショウジン監督の作品なのか。爆音、カメラの急速かつ急激な揺らしと視点・場面の変換。不快な映像や無作為にすら見える展開――ここではあえてストーリーとは呼ぶまい。確かに『METAL DAYS』はストーリーがあるものの、それ以上に爆音の効果が際立っている。つまりそれは、時系列に並べられた物語よりも、その時間性を問わない無秩序な状態こそが重視されていると思われるからである。

その上で言えば、『キャタピラ』なんてストーリーは皆無だ。ひどい、としか言いようがない。公園の隅でひたすら物を食う浴衣姿の女、町じゅうを散策して回る少女、地下鉄構内で無気味な表情を見せて奇行に走るスーツ姿の男、そして銀紙のマントと金色のスクリームのような面をつけた何かが、交互に映し出され、無作為に動き回る。画面もまた無作為、しかし意図的に振り回され、何の前触れもなくクルクルと場面が変わる。そしてTHE END。ここに何かを見出すとするならば、それは個人の暴力や狂気とは異質な“狂気”のあぶりだし、ということだろうか。ノイズがずっと流され続け、脈絡もなにもないまま流される映像は正直言って苦痛である。一体何だったのか・・・という問いに、この作品は答える気もないんだろうな。

『ゲロリスト』は、夜の街で誰彼となく絡みまくり、「人を殺せる?私を殺してよ!ねえ私を殺してよ!!」とのたうちまわる女、そして公園の砂場らしき場所で大量のゲロをゲロゲロゲロ。あんな大量のゲロを見るのは初めてだったのでけっこう面白かった。新鮮だ。

短編の捉え方が、たぶん自分の考えてたのとは全然違うのだろう。いや、映画の捉え方自体、なのか?観客の許容量をクラッシュさせんばかりの刺激に溢れた映像作品だもの、そりゃ賛否両論分かれるだろう。せっかく精神的にも肉体的にも結構いい感じだったのに、何か腹の中に異物を埋め込まれたような感覚。これを切って捨てる――もう「ひどい」って言ってしまったが――のは簡単だけど、ここでは敢えて“賛”でいこう。新しいものを観ることができたことへの“賛”だ。生半可なホラー見るより全然いい。そう考えると、福居監督はすごい目のつけどころ、攻め方をするんだな。

『ピノキオ√964』『ラバーズ・ラバー』『the hiding』は今回見ることが叶わなかったが、またいずれ、ソフトになったときにでも観よう。もちろんスクリーンで見た方が絶対いいと思うけど。。。短編は普段観ることはできないだろうし、運が良かったのかもしれない。おk。
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by murkhasya-garva | 2009-02-02 15:18 | 映画